みみみ作の短編小説を公開中。
『ルリニコク』の世界観に通じる哲学をぜひお楽しみください。
“ここはわたしたちのいまいる現実そのものの延長線上にあります。社会的人格をはみだした者は、病気とみなされひとりぼっちにされたあげく、その社会の大義名分のもとで消されていく。すこしだけ大げさにすれば滑稽なものにみえますが、人間のあつまりというものはなんらここで描かれた世界とかわりません。”
ド・アイシャスの、
多面的自己に関する考察、
とリズム。
少し変わった「彼」は頑張って社会に馴染もうとするものの、心はそれを許さない。絶望し病院の小部屋に送られた彼を待っていたのは、同じく病人とされた少女。そこで人生の喜びを見出すも、彼女は残忍な社会のシステムに抹殺されかける。命からがら病院から逃げ出したふたりが迎える結末とは。2019年制作のみみみによる短編小説。
赤道変
とある大企業に就職した「俺」は、最初の数年を出向先で研修することとなった。しかしその場所は南米のトーキという危険な街で、荒廃した環境でひとりまたひとりと命を落とす同期たち。崩れていく心を支えたのはドラッグと、繰り返し見る夢だった。2017年制作のみみみによる短編小説。