バッタの寄せ合い

「2023年9月30日 手記」

・・・・・

今日、バッタを見た。
薄めの緑色で、3センチメートルくらい。
最初は葉のかけらかとも思ったが、
よく見ると足がついている。

実家の庭の歩道脇にいたそれは
気をつけていないと
すぐに踏み潰してしまいそうで
とても怖くなった。
バッタの死骸は、この上なく苦手だ。

私は見なかったことにして
妻子とつけ麺を食べに出かけた。
いつもの美味い店。
満喫して、コンビニでコーヒーを飲み
2時間くらいして帰った。
バッタはまだそこにいた。
その背中には、二周り以上も小さい
茶色いバッタが乗っていた。

どうやらメスが動かないことをいいことに
こっそりと乗ってみたらしい。
動かないのが今だけなのか、
それともこの先ずっとなのか。
そんなことは考えもしない
小さな茶色いバッタ。
合わせて見ると、初夏と秋の葉だ。

それからさらに二時間ほど。
車から物をとるために庭を渡った。
私は三度、そのバッタを見た。

まだ二匹はそのままだった。
時は完全に止まっていた。
虫がこれほどまでに寄せ合う姿を
私は初めて見た。
命が生まれるのか。
それとも意味がないのか。
そんなことはどうでもいい気がした。

虫が寄せ合う姿は
夕日に照らされて美しかった。

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